「ブッダの智慧で答えます」(Q&A)
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【60】 何でも楽しくする秘密があります

 先月号では、小学校三年生の女の子からの9つの質問のうち、2番目まで答えました。
今月は、その続きです。念のためにもう一度、質問のリストを挙げておきましょう。

  1. 私は何のために生まれてきたのですか?
  2. 今何をすればいいのですか?
  3. 今はどんな生活をすればいいのですか?
  4. 今の人気があるのはなんでですか?
  5. お母さんがどんなに大切なのですか?
  6. なんで人は笑うんですか?
  7. なんで人は泣くんですか?
  8. お金はどんなものですか?
  9. 今何を勉強すればいいのですか?

Q: 3.今はどんな生活をすればいいのですか?

A: 生きることに大した意味、目的はありませんと前に説明しましたね。
それでも、皆が一生懸命がんばっているのはなぜなのかということも説明しました。それは「やらなくてはいけないことをすると楽しくなるから」だと言いました。子供を育てることも、家族を守ることも、仕事をすることも、ご飯を食べることも、テレビを見ることも、友達と遊ぶことも、「楽しいから」やっているのです。注射を打ってもらうことは楽しくないが、病気になることも楽しくないでしょう?
 やはり健康になることは楽しいですから、痛い注射も我慢して打ってもらうのです。
 「人はなぜ、嫌なことも我慢してするのか」というと、それは後から楽しいことがあるからです。勉強は楽しくないかもしれませんが、後で楽になるから、親は「勉強しなさい」としつこく言うのです。仕事も大変で苦しいものかもしれませんが、なぜやるのかというと、お金をもらったら楽しく生きられるからです。

 ですから、今どんな生活をすればいいかと聞かれると、「楽しく生活すればいい」というのが、決まりの答えなのです。
しかし、楽しく生きていればいいといっても、そう簡単にはうまくいかないという問題もあります。たとえば、勉強は楽しくない、しかし学校生活は楽しい。ですから「毎日楽しく学校には行きたいけど、勉強だけはしたくない」と言い張っても、誰も賛成してくれない。勉強しなきゃダメと、しつこく言われる。そうなると、楽しく生活することはできなくなる。この状態はどうすればよいのでしょうか。どのように理解して乗り越えるべきか、考えてみましょう。 結局は、我々の好き勝手では生きていられないみたいです。やるべき事は、何でもかんでも決まっているみたいですね。これは、子供にも大人にも同じ事です。勉強したくないといっても、勉強しなくてはいけない。仕事に行きたくないといっても、仕事をしなくてはいけない。お母さんも、今日は料理をしたくない、掃除や洗濯をやりたくないと思っても、やらなくてはならない。楽しいことだけして生活しようと思っても、全然うまくいかないのではないかと思われます。

 この問題を解決する、うまい方法があります。それは何ひとつ、「嫌なことだ、やりたくないことだ」と思わないでおくことです。「どうしてもやらなくてはいけないのだから、楽しくやってしまおう」と、勉強を「嫌だ」と思わないで「楽しい遊びだ」と思ってするのです。お母さんも、料理、掃除、洗濯などを「嫌だ、やりたくない」と思わないで、「これは単純で簡単な仕事だ、料理の腕がどんどん上がるのだ、掃除や洗濯をすれば家はピカピカでなんて綺麗なんだ、汗を流すこともなく一日中体を使っているので有酸素運動になって美しくいられるのだ」と考えて、やればいい。仕事に出かけるお父さんは「仕事は苦しいんだ、やりたくないんだ」と思わないで、たとえ苦しくても、「そんなことどこ吹く風だ、家族を幸福にするのは男の仕事だ、俺はシブい男なんだ」と思って仕事をすればいいのです。やるべき事は決まっているのです。逃げられません。「やりたくないんだ」とわがままを言ってさぼったら、人生はどん底に苦しくなるのです。不幸になるのです。皆にバカにされるのです。ですから、やらなくてはいけないことを楽しくやる方法を見つけて、やればいいのです。そうすれば楽しく生きていられるのです。

 毎日していることを楽しくしてみてください。決して難しく考えないのです。勉強も、家の手伝いも、何でもかんでも楽しくやる。「自分が楽しいかどうか」ということはとても大事なポイントなのです。それによって、楽しく明るく、嫌な気持ちを味わうことなく生活できるのです。

 さらに楽しさは「そこまで」というものではありません。もっともっと楽しく生活する方法があるのです。それは、自分の周りも楽しくしてあげることです。自分がいること、することで、周りの皆も楽しくなるのなら、すばらしいことです。楽しみが何千倍にも増えるのです。周りの人々に嫌なことをすると、皆が暗くなったり、悲しくなったり、怒ったりします。自分に攻撃したりもします。そうなると、周りの人々よりも、自分自身の人生が不幸になってしまいます。楽しいと思って、簡単に他人をイジメたり、バカにしたり、笑いものにしたりする人もいます。人をイジメたりする人々は、楽しいと勘違いしているだけで、実は自分自身の人生が苦しくて嫌なことがいっぱいあって、納得いかずに悩んでいるのです。また、明るく生きる自信もなく、弱虫なのです。自分のストレスを他人をイジメることで解消しようとしているのです。他人をイジメたら、皆が自分を「すごい」と認めるものだと勘違いしているのです。実際は誰でも、そのような人は嫌いなのです。その人の母親でさえも、嫌いなのです。楽しいからといって、万引きしたり、不良に走ったり、麻薬を使ったり、学校で暴力を振るったりすると、人生が楽しくなるはずもないのです。 周りを楽しくさせる人は、皆に好かれるし、自分も楽しくなれるのです。自分がいると、皆から「キミは本当におもしろい、キミがいると、みんな明るくて楽しくなる」と言われるように生活すれば良いのです。

ですから、死ぬまで、自分も楽しく、周りの人々も楽しくなるような生き方をするのです。
人間だけではなく、自分と関係がある動物達にも楽しくなるような生き方をするのです。

Q: 4.今の人気があるのはなんでですか?

A: 質問の意味が少々わかりにくいのですが、もしかすると、今、自分が人気者になっている、その理由を聞いているのでしょうか?
 それは、あなたがいることで、またあなたがすることで、周りの皆が楽しくなるからです。
 世の中の他の人気者たちの秘密も皆これです。その人がやることが、周りの人々にとっておもしろくて楽しい場合は、簡単に人気者になります。それから、何もしなくても人気者になる場合もあります。モデルさんのような美男美女であれば、何もしなくても人気者になります。その時も、その人々を見ることで、皆楽しくなるのです。「人気者は周りを楽しませる」。 今人気があっても後で人気がなくなるかも、と心配する人も確かにいます。しかし、自分も楽しく生きていて、周りも楽しくしながら皆の役に立つような生き方をする人の人気はなくなりません。人気者だ、売れているのだといって、見栄を張ったり、高慢になったり、わがまま放題になったり、周りに迷惑をかけたりすると、風船が割れるように、人気が消えてしまうのです。人気者が突然嫌われ者になるのです。いくら人気があっても、人々に対してたいへん親切に、謙虚に、見栄を張らないで、皆の役に立つように生活すると、人気は消えません。

頭がいいから、美しい人だから、スポーツがうまいから、人気者になる場合もありますね。
でも、それだけだったら危険です。嫉妬されるかもしれません。敵が出てくるかもしれません。裏切られるかもしれません。その人が頭がよいことで、皆が楽しい、皆の役に立っている、そのときだけ人気があるのです。美しくて可愛い人も、周りを楽しくするなら、また皆の役に立っているならば、人気者になるのです。スポーツが出来る人も皆を楽しくしてくれるなら、役に立っているなら人気者です。皆を楽しくしてくれるなら、たとえ90歳の人でも人気者です。覚えていますか、きんさん、ぎんさんのこと?すごく楽しいお婆ちゃま二人でしたね。国民的な人気者でした。 ですから、私たちも、周りに迷惑をかけないで、周りを楽しくしてあげながら、役に立つような生き方をするなら、「死ぬまで」人気者です。
 人気者になろうと、無理をして頑張る人もいます。しかし皆は、「あの人はおかしい、やりすぎだ、おもしろくない」と思ってしまうこともあります。そう思われると、人気者ではなく、嫌われ者になるのです。強引に人を笑わせたり、わざと変なことをしたりする人々は、なぜ不人気者になるのか。そのような人々は、自分が人気者になりたい、皆に良く思われたいと必死で、自分のことしか考えていないのです。わがままなのです。相手に失礼でないかどうか、相手が喜んでくれるかどうか、相手の役に立つかどうかは考えないのです。自分のことを可愛がってくれればそれで充分だと思っているのです。このようなわがままな人は、いくら無理をして頑張っても人気者にはなりません。皆「つまらなくてうるさい人だ、わがままな人だ」と思って遠ざかるのです。人気の秘訣は、他人を喜ばせる、他人に役に立つ人になることなのです。 (次回に続く)

(皆さんからの質問を、スマナサーラ長老にお聞きしました)★質問歓迎!★

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