「ブッダの智慧で答えます」(Q&A)
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釈迦尊の教え・あなたとの対話 ホームページに寄せられたご質問から
(46) 輪廻転生と正思惟のポイント(2002.5月)
Q:輪廻から考えると 子供を産むことは四苦八苦の世界に命を産むことになります。これは罪悪ともいえるのではないのでしょうか? また、すべての人が子供を産まなければ、四苦八苦の世界は消滅するとも考えられます。 この点について、仏教ではどのように考えているのでしょうか?

A:輪廻転生と正思惟のポイント

 メールをありがとうございます。

 この理屈で言えばご飯も食べられなくなります。なぜならばご飯を食べて寿命が延びて四苦八苦はつづくからです。そこで断食して死んだ愚か者はその無知のせいで解脱を得るのではなくさらに苦しいところに生まれ変わるのです。すべての人が子供をつくらなければ皆解脱をするという論理は残念ながら仏典では見あたらない。そのような思考は正真正銘の邪見だと言ってます。邪見を持っている人は、その邪見を捨てない限りは、必ず悪趣に生まれ変わると、釈尊が説かれています。

 あり得ない話ですが、すべての人間が子供をつくらなければ、この地球上から人間が滅びるだけです。簡単に考えると人間に全滅しようと言っていることになります。同じ理屈で、他の生命も、生き延びると四苦八苦が延びるので、皆全滅すればよいということになります。結局は、親切な顔をして、一切の生命の破壊、全滅を願っているだけのことになります。ですから、この思考は明らかな、とても危険な邪見です。

 ご自分はそんなつもりで思ったことではないとわかってはいますが、「顔が可愛いんだからといって虎の口に手を入れる」ものではありません。時々、我々の頭に、一見何の害もないような妄想が生まれますが、気をつけないと、大変危険な非道徳的な残酷な邪見に陥る可能性がありますので、思考についてもちゃんと気をつけてください。

 何か思考が生まれたら、この思考は自分の幸福になるか、この思考に関係ある人々の幸福になるか、全体的にすべての生命の幸福につなげるものかと、チェックしてください。その3つの条件を満たす思考のみが正しい考え方です。「正思惟」です。

「皆で仲良くしましょう、戦うなかれ、平和を守りましょう」と正しいのは当たり前のこと、どんな宗教を信じる人にも反対できないこと、誰にでも簡単単純に実行できることを皆言ってるのに、誰も守ってくれないこの世界で、性行為をするなかれと言うこと程無意味なバカバカらしいことがありますか。ですから、上の質問のようなことについては、仏教では何も言わないのです。

 子供をつくること、家を造ること、仕事をして食べていくこと、最低限で言えば、呼吸すること、等々、一切の行為は、命を延ばす行為です。したがって、苦しみを延ばす行為です。子供をつくることだけが悪いわけではないんです。このような行為を止めれば、その人は死ぬだけであって、心は成長するわけでも、解脱を得るわけでもないのです。ですから、罪を犯さないことだけ気をつけて、生きる行為を適当に行って、楽に生き続けて、その生きている時間で修行をして解脱することは、お釈迦さまに説かれた仏教です。

Sumanasara
 

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