智慧の扉

凝縮された仏教のエッセンス

「智慧の扉」は、機関誌パティパダーの巻頭に毎号掲載されている、スマナサーラ長老による読み切りのコラムです。見開き2ページの短い文章の中に、お釈迦さまの教えがギュッと詰め込まれています。短い時間で読めますので、ちょっとした待ち時間などにも触れてみてください。くり返し読むことで、きっとまた新しい発見があると思います。

新着記事

  • 2011年12月号

苦をどうすべきか?

生きる努力とは、まず自分に寄って来ないものを追うことです。次に、得たものはひとりでに自分から離れてしまうので、またそれを逃がさないよう頑張ることです。生きている限り、この […]

  • 2011年11月号

どこまで努力すればいいのか

私たちが生きていく上では、どんな誘惑があるか分りません。調子に乗らずに努力する人には覚りに達する資格があるのです。精神的な成長を目指す人は、「みんなやってるでしょ」という […]

  • 2011年10月号

何にがんばればいいのか?

東日本大震災以来、日本の街角には「がんばれ」「がんばろう」という標語が溢れています。人はがんばらなければ何も得られないのは当然です。目的に進むためには、自分の能力をあげて […]

智慧の扉インデックス


2006年7月号

「ブッダの見方」は人生の味方です

ブッダはなぜ偉大なのでしょうか? 初期仏教の国々では、子供のときから、「ブッダが偉大なのは輪廻を解脱したからだ」と、はっきり知っています。仏教が輪廻からの解脱を説く教えだ […]

2006年8月号

五戒を守るだけで充分ですか?

ある方が、「これからの人生、五戒だけでもしっかり守ろうと思います」と言いました。人として五戒だけでも守っているならば、至上の財産を持っているようなものです。それで幸福にな […]

2006年9月号

認知症の人々を理解するために

認知症はとても深刻な社会問題と言われています。認知症の母を見舞った娘さんが、お母さんから「看護師さん」と呼ばれてショックを受けた。そんな話をよく聞きます。世の中では悲劇的 […]

2006年10月号

「形の文化」の落とし穴

マンネリ主義は怠け思考です。怠け思考でパターンだけ守って生活している人は、地獄に生きているのと同じです。人生は見事に失敗しています。 日本社会では、とにかく形を守ろうとす […]

2006年11月号

「知っている」人に進歩はない

人間は「あれも知っている」「これも知っている」と言いたくてたまらないものです。でも気をつけて下さい。「私は知っている」という高慢は、ものすごく巨大な「心の鍵」になるのです […]

2006年12月号

無常と笑いと才能の関係

残念なことに、日本はマンネリ人間でないと立場がない社会です。この事実は我々が個人的に頑張ってもどうすることもできません。ただ、私から見て歯がゆいのは、日本人は一発で仕事を […]

2007年1月号

ブッダの道へようこそ

ブッダの道は真理の道です。ブッダの教えは、我々がとことん幸福に平和に安穏に幸せに生きるための具体的なアドバイスです。ブッダの言葉を聞けば、この世の中のだれもが幸福になりま […]

2007年2月号

「聞く耳」を養う

皆そう思っていないのですが、私たちのこころは全然、素直ではありません。いくら仏教を学んでも、こころはそう簡単に真理を受け入れない。ブッダの教えが真理だと知っていても、一切 […]

2007年3月号

死を避けるために生きている

生命はちょっとしたことで死んでしまう。だから死を避けるために、大変です。 なぜ我々は呼吸するのか?答え:呼吸を止めるとすぐに死んでしまうから。 なぜ我々は食べるのか?答え […]

2007年4月号

流れる川のように生きる

変わらない自分はいません。瞬間 瞬間、自分は変わるんです。だから瞬間 瞬間、自分が幸せであるように生きることです。自分というのは、流れる川のようなものです。 生きることは […]

2007年5月号

失敗の回避と「生きる意義」

人間(生命)は不完全な存在です。誰でも失敗します。かといって、苦しみと不幸をもたらす「失敗」を肯定はできません。 人は誰でも、幸福に生きることを望み、苦を避けようと努力す […]

2007年6月号

苦楽を超越した「苦」の真理

世の中では、これが善い、これが悪いとすぐに判断します。「人生は苦しい」と言ったり、「いや楽しい、頑張れば何とかなる」と言ったり、そうやって白黒に分けようとします。仏教はそ […]

2007年8月号

無常の見方と「無価値論」

幸福になりたくて人類は、原始時代から現代まで頑張ってきました。宇宙にまで進出してあらゆる技術を開発して、それでも地球上の半数は飢えています。いまだに戦争も止められない。仏 […]

2007年9月号

日々是好日

シンプルに、気楽に生きることは人生のメイン テーマです。私たちはそれを忘れて、物に依存して欲を追い求めます。それに疲れると「欲を捨てなくてはいけない」などと具体性のないこ […]

2007年10月号

智慧とは明るさ

あれが欲しいこれが欲しいと悩んでいるならば、それについて才能がないのです。能力があれば、そもそも悩まないのです。いくら願っても夢は叶いません。人生に必要なのは、夢ではなく […]

2007年11月号

冥想はただ一つの道

初期仏教にも様々な冥想メソッドがあります。大切なのは、そのやり方を続けていて自分が成長しているか、心が清らかになっているか、智慧を開発しているかということです。仏教は歴史 […]

2007年12月号

体験への執着を絶つ

冥想中に突然、深い安らぎを経験することがあります。もう一度体験しようとしても、本人は因果法則のプロセスを知らないから叶わない。「もう一度、もう一度」と、体験に執着して苦し […]

2008年1月号

「心の病気自慢」は破滅の道

心の中でいろんな問題があると、悩み事、心配事が心に溜っていると、冥想はしづらいものです。でも、そういう問題を無くすために冥想しているのです。「思考を止める」なんて、ふつう […]

2008年2月号

ブッダの辞書に「しょうがない」はない

「しょうがない」という言葉は仏教にはありません。よく覚えておいてください。「しょうがない」と言いたがるのは人間の弱みです。私たちは苦しんでいる。心が汚れている。無知で愚か […]

2008年3月号

「何もない」冥想がホンモノです

冥想修行を続けて、「特別なことが何もない」と悩む人がいます。 何もなくてけっこうです、修行しているならば。 何もないのは、修行が本物だからです。こころの成長には、なんの不 […]

2008年4月号

仕事の焦りをなくす方法

誰でも、焦らないようにしたい、落ち着きたいと願っています。でも世間で言っている落ち着きとは、「無知の落ち着き」に過ぎません。生命は本来無知だから、マンネリに浸りたいのです […]

2008年5月号

ブッダが説かれた第一のレッスン

人間、生きるのは楽ではありません。生きるためには、能力が必要です。動物の社会だって、それぞれの能力を使って、問題を解決しつつ生きているのです。 われわれは、欲望がありすぎ […]

2008年6月号

成功者の意外な条件

仕事で集中力が出てこない。いつでも雑念がわーっとわいてきて、集中できない。そういう人は、結局、「自信がない」のですね。 自信がない人はいつでも妄想だらけで、集中どころでは […]

2008年8月号

無知の繁栄は成長の終焉

「忙しい」という言葉があります。これは落ち着きを失って、興奮した状態、集中力のない状態、はっきりものごとを理解できない状態です。「忙しい」人は、ものを知る能力を失っている […]

2008年10月号

先祖供養は中身が大事

テーラワーダでは先祖供養をどうすればいいのか、何か特別な儀式があるのか、ということをよく訊かれます。私たちの「先祖供養」はとてもシンプルです。善行為をして、功徳を積んで、 […]

2008年11月号

「役に立つ」ことが仕事です。

現代社会は企業の経済活動を中心に回っています。企業において、従業員をまとめる管理職の役割はとても重要です。 お釈迦さまは、管理職に必要な性格として、四項目を挙げました。部 […]

2008年12月号

真理の発見は「なぜ?」から始まる

しゃべれるようになったばかりの子どもは、親に向かってひっきりなしに質問します。「なんで? どうして?」と。親たちは腹を立てて「うるさい」と遮ります。怒るのは自分たちが答え […]

2009年1月号

衣に込められたメッセージ

 テーラワーダ仏教の比丘がまとっている衣(三衣・袈裟)は、お釈迦様のアドバイスに合わせて、アーナンダ尊者がデザインされたものです。袈裟のデザイナーはアーナンダ尊者なのです […]

2009年2月号

安定は妄想である

 安定という妄想を追ってはいけません。不安でよいのです。起きた問題に対応することは、決して「安定」を作るためではないのです。結婚したからといって、パートナーがあなたに付い […]

2009年3月号

「ブッダのこころ」を生きる

 すべての生命には平等に、誰にでも生きる権利があります。ゴキブリにも、魚にも、人間にも、生きる権利があるのです。すべての生命が、この世の中でお互いに邪魔せずに、できれば協 […]

2009年4月号

「いま」失敗しないこころを育てる

 ブッダの教えはいわゆる「宗教」ではありません。ブッダは人間(生命)がこの世で成功して幸福に暮し、さらに人間のレベルを超越して最終的な目的(解脱・涅槃)に達するまでの具体 […]

2009年5月号

聖なる気分が生まれるとき

「慈悲の冥想」を念じ続けると、ある一定した気分になります。みんな幸せで居てほしいという聖なる気分が生まれるのです。その気分を育てれば、いつでもその気分で居られるようになり […]

2009年7月号

怠けに打ち勝つ秘訣

 私たちの精神的な成長を妨げている、大きな障害があります。それは「怠け」です。では、なぜ私たちは怠けてしまうのでしょうか?  生きるというのは、キリがない行為です。忙しく […]

2009年9月号

自灯明・法灯明

ブッダが説かれた「自灯明・法灯明」は、同義語です。仏教では、自分=法です。我々が修行するとき、修行の宿題とは何なのでしょうか。それは生きている自分です。自分とは「生きてい […]

2009年10月号

生きるとは?

生きることの定義は何でしょうか? 第一の定義、「生きるとは動くこと」です。医者は死亡診断をする時に、動きを見ています。しかし、ただの機械も動いています。そこで、第二の定義 […]

2009年11月号

怒る前に気づく

人間はよく怒ってしまいます。たとえばヴィパッサナー修行をしている最中でも、いつのまにか怒りの思考が回転しているようなことはしょっちゅうです。また、後から考えると、「あのと […]

2009年12月号

マインドコントロールを破る

ブッダの特色は慈しみです。人類のみならず一切生命の幸福を願う気持ちで、ブッダは真理・本当のことを発見されたのです。だから仏教は「宗教」ではないのです。宗教とは、証拠のない […]

2010年1月号

ブッダは勝利を説く

仏教徒は、汚い勝負はしません。あいつに勝ってやるぞ、あいつより金儲けてやるぞ、といった勝ち負けには乗らないのです。しかし一方で、仏教は口を酸っぱくして「負けるな」と言うこ […]

2010年2月号

智慧ある人の条件

サーリプッタ尊者、中村元博士、アインシュタイン博士……並外れた知識人には、一つの共通点があります。それは驚くほど謙虚な性格です。彼らは市井の人々や小さな子供たちにも別け隔 […]

2010年3月号

仕事とは何か?

人間として生まれたならば、仕事をするのは呼吸と同じように、当たり前のことになっています。では、仕事とはいったい何でしょうか? 仏教の立場で答えれば、それは「他の生命の役に […]

2010年4月号

本当に汚いもの

思考は臭いものです。この世界で「汚物」というべきなのは、物質ではなく、思考です。世の中の物質が、汚物だと思ったら困りますよ。物質はリサイクルしたりして、何でも何度でも役に […]

2010年5月号

心の雨漏りの対処法

感情は勝手に生まれて、雨漏りするように自分の心に漏れ出します。油断していると、我々の心は欲・怒り・怠けといった汚れた感情で水浸しになってしまいます。 そんな時、我々がすべ […]

2010年6月号

心は繰り返しで成長する

心の成長に欠かせないもの、それは「繰り返し」です。一回だけ何かすればモノになる、ということはない。人生はすべて訓練の結果です。人間が関わるものはすべて、個人も社会も政府も […]

2010年7月号

不安を「気にする」暇はない

不安は大海の水のようなものです。決してなくなりません。不安を溜めこむと、パニックに陥ったり、精神病に罹ったりする場合があります。ですから、いまの不安に対してどうするかと、 […]

2010年8月号

幸福の暗証番号

業(カルマ)について、理解しようと思わないで下さい。「行為には結果がある。だから、悪いことは止めよう」くらいでいいのです。私は僧侶なので、業のことをかなり勉強していますが […]

2010年9月号

「私がいる」という問題

人間が抱える精神的な問題の原因は「私がいる」という一言に集約されます。「私」という感覚、実感のない人がいるでしょうか? 自分自身に対して「これは私じゃなくて違うものだよ」 […]

2010年10月号

「私」を捨てる道

様々な道徳や宗教で、怒ってはいけない、嫉妬してはいけない、欲張ってはいけない、と言っています。でも怒りたくなる気持ちはどうすればなくなるか、嫉妬しない為にどうすればいいか […]

2010年11月号

仏教と神々

 どんな国でも文化でも、人々は神々を信じているものです。神々は有り難い存在で、私たちを守ってくれるものだ、何かあったら聖霊に、神に頼めばいいと思っています。神を信仰して、 […]

2010年12月号

悲しみと救いは裏表

 脳の機能が低下した認知症の老人や、重い脳障害を負った子供とどう接すべきかと相談されたことがあります。私の主観で言えば、脳が機能しなくなることは、人間にとっては一番悲しい […]

2011年1月号

仏教のものの見方

世の中に意見が二つあった場合、ベターな方が通るとは限りません。凶暴な方が通るのです。科学者は夢でインスピレーションを得ても、証拠なしにアイデアを科学雑誌に出すことはできま […]